舌は健康状態の指標となる?
舌は、言葉をしゃべる、食べ物を飲み込む、呼吸をする上で、重要な役割を果たす器官です。それだけに、舌の状態は患者さんの健康状態を見る上で、非常に有用な指標ともなるのです。ここではそんな舌の状態をセルフチェックする方法をかんたんにご紹介します。
そもそも健康的な舌とは?
健全な舌は、表面がやや白みがかっており、ザラザラしています。それが赤くてツルツルした性状を帯びているようであれば「平滑舌(へいかつぜつ)」が疑われます。平滑舌とは、舌乳頭(ぜつにゅうとう)という舌の触覚器官が消失した状態で、炎症反応を伴うことも多いです。そのため、舌がヒリヒリすることもあります。ドライマウスやミネラル不足、貧血などによって引き起こされる病気です。赤くてツルツルしていた方が健康そうに見えますが。実際はそうではありません。
舌の位置が低い「低位舌」に要注意
舌の異常でもうひとつ注意しなければならないものに「低位舌(ていいぜつ)」というものがあります。本来、舌は上の顎に収まっているものなのですが、舌の筋力低下や歯並びの異常などによって低い位置に固定され、さまざまなお口のトラブルを引き起こします。具体的には、口呼吸・睡眠時無呼吸症候群・誤嚥性肺炎・歯周病などのリスクが上昇します。
低位舌のセルフチェック
低位舌は、次の方法で簡便に調べることができます。
- STEP1 お口の中に少量の水を含む
- STEP2 水を上顎と下の間にとどめる
- STEP3 その状態で唇を開き「イー」の顔をする
- STEP4 唇を開いたまま水を飲み込む
水をこぼさず飲み込むことができれば、舌の位置が正常にあるものと思われます。水をこぼしてしまった場合は、低位舌が疑われますので、まずは当院までご相談ください。正確に診断した上で、最善といえる解決方法をご提案します。
まとめ
このように、舌の色や形、位置などはお口や全身の健康状態を知る上での重要な指標となりますので、日頃から鏡でチェックして、舌に異常が出ていないかを調べましょう。