感染症である虫歯を予防する方法
最近では“感染症”というと、新型コロナウイルスがまず思い浮かびますよね。感染予防のためにマスクを着用したり、3密を避けたりするなど、さまざまな取り組みを行っていますが、同じ感染症である虫歯を予防するためには、また違ったアプローチが必要となります。今回はそんな感染症の一種である虫歯を予防する方法について解説します。
子供が虫歯に感染しやすい時期
実は、子供に関しては虫歯に感染しやすい時期というものが存在しています。それは1歳半から2歳半、6歳、12歳の3つの時期です。
1歳半から2歳半
1歳半から2歳半の1年間は、子供の歯である乳歯がたくさん生えて来る時期です。歯並びが安定せず、汚れが溜まりやすくなることから、虫歯菌への初めての感染が起こる時期でもあり、保護者さまは十分な注意が必要です。
6歳前後
6歳前後は、大人の歯である永久歯が初めて生えて来る時期です。6歳臼歯という名前で呼ばれている「第一大臼歯」は、エナメル質がまだ未成熟であり、虫歯菌が産生する酸によって溶かされやすいです。しかも、完全に生えて来るまでは汚れが溜まりやすく、虫歯リスクが高くなるのです。そうしたことから6歳前後は虫歯に感染しやすい時期といえます。
12歳前後
12歳は、12歳臼歯とも呼ばれている「第二大臼歯」が生えて来る時期で、6歳臼歯と同じ理由で虫歯に感染しやすくなっています。12歳臼歯が生えれば永久歯列が完成するので、頑張って虫歯予防に努めましょう。
虫歯菌の数を増やさないことが大切
1~2歳の虫歯予防が最重要?
虫歯菌への感染を完全に防止するのであれば、1歳半から2歳半の虫歯予防を徹底する必要があります。この時期に家族から子供へと虫歯菌がうつらなければ、それ以降の感染リスクが顕著に低下することが分かっています。ですから、赤ちゃんがいらっしゃるご家庭では、まずご家族の虫歯予防を徹底することから始めてください。そして1歳半から2歳半の時期を迎えたら、その1年間だけはキスなどのスキンシップや食べ物を口移しで与えるようなことを控えてみましょう。そうした努力によって、お子様が虫歯に悩まされることのない人生を送れるようになるかもしれませんよ。
虫歯菌の数が増える原因
虫歯菌は、ツルツルの歯には定着することができません。歯垢や歯石といった汚れが付着して、歯の表面がザラザラにならないと唾液などで流されてしまうのです。つまり、歯垢や歯石をため込まなければ、虫歯という病気を発症することもないのです。そこで重要となるのがプラークコントロールです。
プラークである歯垢は、食後数時間で形成されるため、常にゼロにすることは不可能ですが、1日1回でもプラークフリーな状態を作ることで、歯石の形成は完全に防止できます。また、虫歯菌が歯面に付着する時間も最小限に抑えられるため、虫歯の発症リスクもゼロに近づけることが可能です。
まとめ
今回は、細菌感染症である虫歯の予防方法について解説しました。感染症である以上、いろいろな経路からうつる可能性がありますが、お口の中の虫歯菌の数を増やさなければ、歯が溶けることもありません。ですから、虫歯予防を徹底したい人は、感染源を断つことはもちろんのこと、お口の中にすでに存在している虫歯菌の数をいかに増やさないでおくか、その点に注力することが重要といえます。ハートライフ錦糸町歯科クリニックまでお越しいただければ、虫歯予防の効果を大きく向上させるフッ素塗布やクリーニング、ブラッシング指導などを実施いたします。