虫歯になりやすい子どもの特徴とは?乳歯の虫歯を放置するリスクも解説
こんにちは。東京都墨田区、「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」です。
「虫歯になりやすい子とそうでない子の違いはなに?」「乳歯のむし歯は治療したほうがいいの?」「子どもが虫歯にならないためにはどうしたらいいの?」とお悩みではありませんか。大人になっても健康な歯で過ごすためには、子どものころ虫歯を予防することが重要です。
子どもの将来のために、むし歯の予防法を知っておきたいと思う保護者の方は多いのではないでしょうか。
本記事では、むし歯になりやすい子どもの特徴や、むし歯を予防する方法について詳しく解説します。乳歯の虫歯を放置するリスクについても紹介しますので、子どものむし歯でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
虫歯のメカニズム
むし歯は、口腔内の細菌が食べカスや糖分を分解して作り出した酸が、歯を溶かしていく病気です。とくに子どもは虫歯になりやすいといわれています。生えて間もない子どもの歯は未成熟であるため、酸をはじめとした外部からの刺激に弱いためです。
また、歯と歯の間のすき間や奥歯の溝から発生した細菌は、歯みがきでは十分に除去できません。そのため、現在では、歯みがきすればむし歯を予防できるという認識は正しくないと厚生労働省が定義しています。
参照元:厚生労働省 e-ヘルスネット「むし歯の特徴・原因・進行」
虫歯になりやすい子どもの特徴
むし歯になりやすい子どもには、以下の5つの特徴があります。
- 歯みがきを習慣化できていない
- エナメル質が薄い
- 食事の時間が不規則
- 間食が多い
- 親がむし歯・歯周病である
それぞれの特徴について詳しく解説します。
歯みがきを習慣化できていない
子どもが歯みがきを嫌がるため、歯みがきを習慣化できていないご家庭は多いのではないでしょうか。また、しっかりと歯みがきしたつもりでも、十分に磨けていない場合も多くあります。
歯みがきを習慣化していないと、細菌の温床であるプラーク(歯垢)が歯に付着したままとなるため、むし歯になるリスクが高くなります。乳歯や生えたての永久歯は未成熟で、むし歯になると進行が早いです。
早いうちから歯みがきを習慣化し、口腔内を清潔に保つようにしましょう。
エナメル質が薄い
歯の表面にある層のことをエナメル質といいます。エナメル質は人間の体の中で最も硬い組織で、むし歯菌や外部の刺激から歯を守る役割を果たしています。
しかし、乳歯はエナメル質の層が薄く、永久歯の半分ほどしかありません。そのため、外的刺激に対する抵抗力が弱く、一度むし歯になると進行が早いのです。
食事の時間が不規則
食事やおやつの時間が不規則な場合は、むし歯になるリスクが高まるでしょう。糖分を摂取すると口腔内のむし歯菌が酸を生成して歯を溶かしていきますが、通常であれば唾液によって洗い流されます。
しかし、食事の時間が不規則だと自律神経が乱れ、唾液の分泌量が低下します。口腔内の自浄作用が十分に機能しなくなり、むし歯が進行していく原因になるのです。
間食が多い
むし歯菌は食べものに含まれる糖分をエサに繁殖するため、甘いお菓子を食べすぎるとむし歯になりやすくなります。しっかりと歯みがきができていれば問題ありませんが、みがき残しがあれば間食が多い分むし歯になる可能性は高いです。
むし歯を予防するためにも、規則正しい食生活と食後の歯みがきを徹底しましょう。
親がむし歯・歯周病である
生まれたばかりの赤ちゃんの口内にむし歯菌は存在しません。親をはじめとする家族や周囲の人間などの唾液を介して、子供の口内にむし歯菌が移ります。
食器の共有を避けるようにと言われていた時代もありますが、離乳食を始める前の赤ちゃんの口内にも虫歯菌がいる場合があります。お世話をしたり話しかけたりするなかで、保育者の唾液を介して虫歯菌が移ったと考えられるでしょう。
そのため、保育者の口内を清潔に保つことが、子どもの虫歯を防ぐために重要です。
乳歯の虫歯を放置してはいけない理由
「乳歯がむし歯になっても生えかわるから大丈夫」と思っているかたもいるのではないでしょうか。乳歯は5〜6歳ごろから徐々に抜け始め、永久歯に生えかわります。
しかし、乳歯のむし歯を放置したままにするとさまざまな問題が生じます。以下、乳歯のむし歯を放置することで起こりうる4つのトラブルについて解説します。
- あごの発達に悪影響を及ぼす
- 萌出遅延につながる可能性がある
- 永久歯がむし歯になるリスクが高まる
- 永久歯の形成不全を引き起こす
順番に解説します。
あごの発達に悪影響を及ぼす
乳歯のむし歯を放置すると、あごの発達に悪影響を及ぼす可能性が高いです。あごの発達は、食べものをしっかりと噛むことで促進されます。
むし歯になると歯が痛むため、痛くない歯で噛もうとしたり噛まずに飲み込もうとしたりすることがあるでしょう。あごの発達が進まず、永久歯が生えるスペースが不足して歯並びが悪くなるケースもあります。
萌出遅延につながる可能性がある
むし歯によって乳歯が本来抜ける時期よりも早く抜けると、その後に生えてくるはずの永久歯が埋まったまま生えてこなくなる萌出遅延が起きる可能性が高くなります。
乳歯がむし歯によって早期に脱落した場合、永久歯も生えてくるタイミングを失うことがあるのです。
永久歯の形成不全を引き起こす
むし歯を放置して神経まで到達すると、歯の根の先まで感染して膿が溜まります。歯の根の先にある、永久歯を形成する元となる組織にまで炎症が広がると、永久歯の形成不全を引き起こします。
形成不全を起こした永久歯は、むし歯菌の影響を受けやすい歯になるのです。
子どもの虫歯を予防する方法
子どもの虫歯を予防する方法は、以下のとおりです。
- 間食を控える
- 歯科医院で定期検診を受ける
- 歯にフッ素を塗布する
- シーラントで奥歯の溝を埋める
それぞれ解説します。
間食を控える
間食が多くなると、お口の中に糖分がある時間が長くなるためむし歯になりやすいです。どれだけ丁寧に歯みがきをしていても、間食の回数が多いとむし歯のリスクが高くなります。
ジュースやキャラメルなどの甘いものを頻繁に食べているお子さまは注意が必要です。食事やお菓子は決まった時間に食べるようにして、毎食後の歯みがきを徹底しましょう。
歯科医院で定期検診を受ける
子どものむし歯を予防するためには、歯科医院での定期検診が欠かせません。定期検診では、歯みがきでは除去できなかった汚れや食べかすなどを除去してもらえます。フッ素塗布も行うのでむし歯予防に効果的です。
また、歯みがき指導によって子どもの歯みがきを習慣化できる可能性もあるでしょう。子どものむし歯は進行が早いため、症状がなくても定期的に歯科検診を受けることが大切です。
歯にフッ素を塗布する
歯に高濃度のフッ素を塗布すると、むし歯の予防につながります。フッ素には、むし歯菌の活動を弱める効果や、歯の再石灰化を促す効果があります。
再石灰化とは、むし歯菌によって溶かされたエナメル質を再生させる働きのことです。再石灰化した歯は溶かされる前よりも強くなるため、歯の再石灰化を促すフッ素を塗布することはむし歯予防として効果的なのです。
シーラントで奥歯の溝を埋める
シーラントとは、汚れが溜まりやすい奥歯の溝をレジンで埋めて、むし歯を予防する処置のことです。歯ブラシでのみがき残しが多く、汚れが溜まりやすい場所が奥歯の溝です。
シーラントで汚れが溜まりやすい奥歯の溝を物理的に塞げば、むし歯を予防できるかもしれません。フッ素が含まれているシーラント剤を使用すれば、より虫歯予防に効果的でしょう。
まとめ
本記事では、むし歯になりやすい子どもの特徴や、子どものむし歯を予防する方法について解説しました。乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く、歯みがきが習慣化できていないことが原因でむし歯になりやすいです。
また、乳歯のむし歯を放置していると、あごの発達や永久歯の歯並びに悪影響を及ぼします。これらのリスクを回避するためには、子どもの歯みがきを習慣化し、定期的な歯科医院でのメンテナンスを欠かさないことが大切です。
子どもの歯をむし歯から守るためにも、日頃からのサポートを徹底していきましょう。
お子さまの虫歯予防にお悩みの方は、東京都墨田区、「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。