親が知っておきたい子どもの虫歯治療!予防法も解説!
こんにちは。東京都墨田区、「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」です。
「保育園や学校の歯科検診で虫歯を指摘された」「予備軍として指導された」など、子どもの虫歯に悩んでいる保護者の方は少なくありません。生活水準や保健教育の充実から子どもの虫歯罹患率は下がってきています。
しかし、厚生労働省の調査では、9歳時点で虫歯を経験したことのある子どもは6割を超えているということが明らかになっています。この結果から、虫歯は身近に潜んでいる疾患といえます。そして、痛みを感じるようになった頃には、虫歯は重症化していると言えます。
今回は、子どもの虫歯の特徴や治療方法、予防方法などについて詳しく解説していきます。
子どもの虫歯にはどのような特徴がある?
子どもの虫歯には、子どもならではの特徴があります。しっかり理解して、見逃さないように注意しましょう。
乳児の虫歯は白い
乳歯の虫歯は、大人の虫歯のように黒ではありません。白いことが多く、虫歯になっても歯の色に紛れてしまい気づかず、受診が遅れることも珍しくありません。
進行が早い
また、子どもの虫歯は進行しやすいです。乳歯は歯質が柔らかく、外側のエナメル質も大人の歯の半分程度の厚みしかないため、虫歯菌の侵食に弱いのです。
永久歯であっても、生えたばかりの頃は未成熟で虫歯菌が出す酸への抵抗力があまり高くありません。石灰化が進んでおらず、充分な硬さではないのです。
歯が生えてから完全な強度になるまでには、長くて4~5年程度かかると言われています。
前歯も発生率が高い
おとなの虫歯は、前歯への発生率が低い傾向にあります。
一方、子どもの場合は前歯の発生率も高いです。特に、2歳未満の子どもでは、前歯の歯と歯の間に発生することが多いです。
多くの保護者が仕上げ磨きをしなくなる学童期以降では、磨きにくい奥歯から発生する虫歯が8割を超えてきます。
地域差がある
子どもの虫歯のなりやすさには、地域差があります。気候や気温の問題ではなく、どれだけ虫歯予防に地域が取り組んでいるかという差です。
小学校でフッ化物洗口剤を使用してうがいできる環境を整えている地域がありますが、他の予防対策とあわせてこの地域では虫歯が減少しています。家庭で虫歯予防にあまり気を遣っていなかったとしても、学校に通えば虫歯を予防するための生活を送れるのです。
地域でこのような対策を講じている場合、虫歯の発生率が減少するでしょう。
参照元:新潟県庁 令和2年度の12歳児(中学1年)のむし歯数について
子どもの虫歯を治療する方法
実際に治療が必要な虫歯が発生した場合は、虫歯の進行具合によって治療内容を考えます。ここでは、重症度別に治療内容について解説していきます。
初期虫歯
歯の表面であるエナメル質が溶けはじめている段階です。虫歯のイメージで多い、歯の表面の穴はまだあいていない状況です。
初期虫歯の場合は、削る治療は行いません。ガーゼなどでフッ素を塗布して経過を観察することが多く、3歳前後の子どもでも怖がらずに処置を実施できる場合がほとんどです。
軽度の虫歯
歯の表面のエナメル質が溶けて穴が空いてくる段階です。虫歯を削った後に、白い歯科用プラスチックを詰めて補います。
削る痛みが生じることはほとんどありませんが、歯医者特有の削る音を乗り越える必要はあるでしょう。
中程度の虫歯
エナメル質よりさらに深く、象牙質にまで虫歯が進行している状態です。虫歯を削るときに痛みが生じる可能性がありますので、麻酔薬を併用する場合もあります。
歯を削った後には、通常白いプラスチックを詰めるよう試みます。場合によっては大人の治療と同じように型取りを行い、銀歯を詰めることもあります。
重度の虫歯
さらに虫歯が進行すると、歯髄の治療が必要になります。重症度によっては、歯を残すことが難しくなるでしょう。乳歯を抜いた場合には、永久歯が生えてくるスペースを確保する治療をあわせて行う必要があります。
永久歯に生え変わっている場合では、可能であれば大人と同じ治療を行います。何度も歯科医院に通ったり麻酔をしたり、治療期間が長くなる場合や、身体的・精神的な苦痛が大きくなるかもしれません。
そのため、進行する前に治療すること、虫歯にならないように予防することが重要です。
子どもの虫歯治療は何歳から?
一般的に、歯を削って行う虫歯治療はおおよそ3歳から可能となります。歯を削って虫歯を治療すれば治る・症状が改善されるという相互関係を理解したり、未来を予測したりする能力は、3歳頃から備わってくると言われているからです。
大前提として、虫歯治療のためにはお口を開けて数十分程度じっと動きを我慢しなければなりません。診察台に横になって口を開け続けることが可能でなければ、治療は難しいでしょう。
そのため、誰しもが3歳から治療ができるわけではありません。お子さまの性格や発達状態を総合的に考察して判断する必要があります。
歯を削る治療が難しければ、先述している初期虫歯の処置を行って進行しないように経過を見守っていくことになります。治療できるようになったら、すぐに治療を開始します。
子どもの虫歯を予防する方法
子どもの虫歯は、子ども自身が予防しようと行動するのは難しい場合が多いです。そのため、保護者の方が予防方法を理解・実践しなければなりません。
ここでは、子どもの虫歯を予防する方法を詳しくご紹介します。
正しい歯磨きを行う
まず、正しい歯磨きについて理解を深めていきましょう。ここでは、有効な歯磨きを行うためのポイントを解説していきます。
年齢にあった歯ブラシを使用する
最も大切なのは、子どもの年齢に合った歯ブラシを使用することです。ドラッグストアやネットショップで多くの歯ブラシが販売されているため迷う方が多いかもしれませんが、子どもの歯ブラシには必ず適応年齢が記載されています。
歯ブラシが適応ではない場合、歯にフィットせず磨き残しの原因になります。
1日2回歯磨きする
歯磨きは1日に2回行います。可能であれば毎食後が理想ですが、まずは1日2回を目指しましょう。
特に、就寝前中は唾液の分泌量が低下して虫歯菌などが繁殖しやすくなるので、睡眠前には必ず行ってください。もう1回は、おやつを食べたあとやお昼寝前などに行うと効果的だと言われています。
「起床時に磨いたほうがいいのでは」と思うかもしれませんが、朝忙しい時に大人も焦りながら歯磨きをするよりは、丁寧に優しく歯磨きをして楽しい時間にしてあげることが重要です。
フッ素入りの歯磨き粉を使用する
研磨剤の入っていない子ども用の歯磨きジェルでも、フッ素入りのものが販売されています。フッ素は虫歯予防に直結する大切な成分なので、使用していきましょう。
歯科健診を定期的に受ける
年齢に応じて歯科検診を受けましょう。専門的なチェックを受ければ、虫歯の予防・早期発見につながります。
磨き残しが多い場所などを指摘されることもあるでしょう。仕上げ磨きやり方を指導してもらえることも多いです。
おやつの内容を工夫する
補食として取り入れるおやつは、おにぎりやふかし芋、リンゴなど、糖分のあまり含まれないものを用意してあげましょう。チョコレートや飴、キャラメルなどは避けるのが理想です。
しかし、子どもが欲しがったり、親族・友人からいただいたりすることもあるでしょう。完全に禁止するのではなく、長時間かけてダラダラ食べないことや、食べた後に歯磨きをする習慣などをつけていきましょう。
大人も口内を健康に保つ
産まれたばかりの人間の口腔内には、虫歯菌は生息していません。周囲の大人や保護者から感染します。食器の共有を避けるべきという情報が広まっていましたが、保護者と食器を共有しないことが虫歯予防に効果的であるという科学的根拠は強くありません。
離乳食が始まる前の生後4ヶ月程度の乳児の口内に、母親の口腔細菌が伝播していることも確認されています。積極的に食器を共有してもいいわけではありませんが、それ以外のところで虫歯菌の感染が起こっていると考えられます。
そのため、子どもに関わる大人の口内も清潔に保つことが重要です。
参照元:一般社団法人 日本口腔衛生学会「乳幼児期における親との食器共有について」
まとめ
今回は、親が知っておきたい子どもの虫歯治療についてまとめました。子どもの虫歯は、適切に予防することが重要です。治療できる場合もありますが、お子さまの成長度によっては難しいこともあるので、予防・早期発見に努めましょう。
歯磨きを嫌がる子どもも多く、口腔ケアが難航することもありますが、歯科医院などでの指導や検診も上手く取り入れて健康な歯を維持してください。
お子さまの虫歯治療を検討されている方は、東京都墨田区、「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。