喫煙と歯周病の関係性!口腔内への影響と禁煙の効果について
こんにちは。東京都墨田区、「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」です。
歯医者で禁煙を勧められたことがある方もいるのではないでしょうか。タバコは口内にさまざまな悪影響を及ぼす恐れがあり、代表的なものに歯周病が挙げられます。
今回は、喫煙と歯周病の関係性や、喫煙が口内に与える影響、どうしても禁煙できないときの対処法などについて解説していきます。
喫煙と歯周病の関係性とは
喫煙は歯周病の発症リスクを上げ、歯周病を悪化しやすくするといわれています。また、喫煙者が歯周病の治療をしても、非喫煙者に比べて炎症が治まりにくいという特徴があります。
まずは、なぜ喫煙が歯周病に影響を及ぼすのかを確認していきましょう。
歯周病とは
歯周病とは、歯茎に炎症を起こしたり、顎の骨を溶かしたりする病気です。歯周病は歯の表面に溜まったプラークが原因で起こります。プラークの中に潜む細菌が出す毒素によって、歯茎に炎症を起こすのです。
歯周病の初期段階では、歯茎の腫れや出血が見られます。さらに進行すると歯と歯茎の境目の歯周ポケットに細菌が入り込み、歯を支える顎の骨の歯槽骨(しそうこつ)を溶かすため、歯がグラグラしたり抜けたりすることもあります。
喫煙は歯周病を悪化させる
喫煙は歯周病のリスクを高めます。タバコにはさまざまな化学物質が含まれており、歯周病の進行を早めたり、治療の成果がでにくくなったりと悪影響を与えます。
歯周病に影響を与えるタバコに含まれる物質として代表的なのは、ニコチンや一酸化炭素などです。ニコチンは血管を収縮させるため、歯茎の血流を悪くさせます。歯茎に必要な酸素が行き渡らず、歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなるのです。
歯周病の症状の一つである、歯茎からの出血が血管収縮により抑制され、発見が遅れる可能性もあります。また、治療をしても炎症が治まりにくくなるケースが多いです。
一酸化炭素は、身体への酸素供給を妨げます。細菌への抵抗力が弱まるため、歯周病が悪化しやすくなります。
喫煙が口腔内に与える影響
喫煙には歯周病を進行させること以外にも、口内へさまざまな悪影響を与えます。
- 虫歯になりやすい
- 歯茎が黒ずむ
- 口臭が発生・悪化する
- 口腔がんのリスクを高める
それぞれ解説していきます。
虫歯になりやすい
タバコは、唾液の分泌を減らします。唾液には、細菌が発生させた酸によって溶かされた歯を元の状態に戻す再石灰化の作用や、歯の表面についた汚れを洗い流す自浄作用など、口内を守るための働きがあります。
タバコによって口内が乾燥すると唾液の働きを得にくくなり、虫歯の発症リスクが高まるのです。また、タバコを吸うことで歯にヤニがつくと、ヤニにプラークが溜まります。タバコを吸わない人に比べて虫歯になりやすいといえるでしょう。
歯茎が黒ずむ
タバコに含まれるニコチンやタールなどの成分から歯茎を守ろうと、体からメラニン色素が多く発生されます。この色素が歯茎に沈着すると、歯茎が黒ずむことがあります。
また、タバコによって歯茎の血流が悪くなることも歯茎が黒ずむ原因となります。
口臭が発生・悪化する
タバコにはアンモニアなどの悪臭を発生させる物質も含まれているため、さまざまな物質が混ざり合って口臭が発生・悪化することもあります。タバコには唾液の分泌を抑制する働きもあるため、ドライマウスを引き起こし口臭につながるケースもあるでしょう。
口腔がんのリスクを高める
タバコの煙の中には、さまざまな発がん性物質が含まれます。喫煙は肺がんや食道がんなどの全身のがんにも関係しており、口の中にできる口腔がんの発症リスクも高めるといわれています。
禁煙は歯周病予防に効果がある?
禁煙をすることは、歯周病予防に効果が期待できます。口臭が抑えられたり、がんの発症リスクを抑えられたり、身体への良い効果がたくさんあるといわれています。
禁煙すると血行不良が改善され血流が良くなります。免疫力や細胞の働きが高まり、歯周病の発症リスクの低下が期待できるでしょう。
また、喫煙者に比べて歯周病の治療効果も上がるといわれています。
ただし、歯周病はプラークが溜まることで起こる病気です。禁煙をしただけでは歯周病予防には不十分なことがあります。
以下の2点と併せて禁煙を行うことで、より高い歯周病予防の効果が期待できるでしょう。
- 毎日の丁寧な歯磨き
- 歯医者での定期的なクリーニング
それぞれ解説していきます。
毎日の丁寧な歯磨き
歯周病の予防として最も効果的なのは、プラークを徹底的に除去することです。そのため、毎日の歯磨きがとても大切です。ブラッシングする時は、一本一本の歯を磨くように小刻みに歯ブラシを動かし丁寧に汚れを落とします。
とくに歯と歯の間は汚れが残りやすく歯周病が発生しやすい場所です。歯ブラシだけでは毛先が届かず磨きにくいので、歯間ブラシやフロスを使ってさらに汚れを落としましょう。
歯医者での定期的なクリーニング
定期的に歯科クリニックでの検診を受けるようにしましょう。歯医者のクリーニングでは、歯ブラシでは落としきれなかった細かい汚れにまでアプローチできるため、歯周病予防につながります。
自覚症状がない初期の歯周病でも、専門家であれば早期発見できることもあります。初期段階で治療できれば大掛かりな治療が不要になることが多く、患者様の負担も減らせます。
自宅でのセルフケアだけでは、落とせる汚れに限りがあります。専門的なクリーニングも受けて、歯周病の原因となる歯垢をしっかりと除去しましょう。
禁煙がどうしてもできないときは
禁煙したいと思っていてもなかなか難しく、成功できない人も多いです。ニコチンガムやニコチンパッチ、飲み薬などの禁煙補助薬を使うのもいい方法でしょう。
ニコチンガムとはニコチン成分が含まれたガムで、ニコチンパッチはニコチンが含まれた貼り薬です。どちらもニコチンの離脱症状である、タバコが吸いたいという感覚やイライラなどを軽減するため、薬剤でニコチンを摂取する方法です。
タバコを吸うよりも少ない量のニコチンを摂取しながら禁煙できるので、ただ単にタバコを吸わないようにするという方法よりも禁煙の成功率を上げられるでしょう。
ガムを噛んだり、貼り薬を貼ったりするのが負担に感じる方は、飲み薬で禁煙に挑戦するという方法もあります。薬を飲みがながら喫煙本数を減らし、8日目から禁煙を開始します。
ただし、飲み薬は医師の処方がなければ手に入らないので、医療機関を受診する必要があります。
まとめ
喫煙は、歯周病の発症リスクを高め、症状を悪化させやすくするといわれています。タバコに含まれる有害物質は、歯茎の血流を悪くさせ歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすい環境を作るためです。
喫煙が口内に与える影響は歯周病だけにとどまりません。虫歯や口臭、歯茎の黒ずみの原因となったり、タバコに含まれる発がん性物質により口腔がんの発症リスクを高めたりすることもわかっています。
歯周病を予防するためには、歯周病の原因となるプラークを溜めないことが非常に重要です。日々の口腔ケアを徹底し、生活週間を見直しましょう。
特に、喫煙は歯周病に発症・悪化に大きく影響します。そのため、歯周病を予防したいのであれば、禁煙に挑戦する必要があるでしょう。禁煙がどうしてもできないという場合には、ご自身の意思だけに頼るのではなく、ニコチンパッチやガム、飲み薬などの禁煙補助薬の力を借りると良いでしょう。
歯周病予防に興味がある方は、東京都墨田区、「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
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