銀歯が金属アレルギーを引き起こす?現れる症状や対処法を徹底解説!
こんにちは。東京都墨田区「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」です。
歯科治療で広く用いられる銀歯ですが、金属アレルギーを引き起こす可能性があることをご存じでしょうか。銀歯に含まれる金属成分が唾液と反応して微量の金属イオンが体内に取り込まれることで、さまざまな症状が現れる場合があります。
本記事では、銀歯と金属アレルギーの関係性や金属アレルギーの症状、さらに身体への悪影響、対処法について詳しく解説します。銀歯に関する正しい知識を身につけ、健康的な選択をするための参考にしてください。
銀歯と金属アレルギーの関係性
銀歯は、詰め物や被せ物として広く使われている歯科治療素材です。銀歯は、パラジウムやニッケル、クロム、コバルトなど複数の金属を合金にして作られています。なかでも、ニッケルやクロムなどは金属アレルギーを引き起こす要因となることがあります。
銀歯が金属アレルギーを引き起こす原因は、唾液と銀歯に含まれる金属が反応し、微量の金属イオンが溶け出すためです。これらの金属イオンが体内に入ると、免疫系が異物と認識し、アレルギー反応を引き起こします。
金属アレルギーは、銀歯を使い始めた直後には発症せず、長期間使用したあと、数年かけて現れることが多いため、原因に気づかず症状が進行することがあります。
銀歯が原因の金属アレルギーで現れる症状
銀歯が原因となる金属アレルギーでは、口腔内や皮膚、さらには全身にわたって多様な症状が現れることがあります。金属アレルギーは、個人の体質や金属成分への感受性によって症状の強さや範囲が異なります。ここでは、主な症状を部位ごとに詳しく解説します。
口腔内に現れる症状
口腔内に現れる症状には、次のようなものが挙げられます。
- 歯茎や舌の炎症
- 口内炎の頻発
- 味覚異常
歯茎や舌が腫れたり、ただれたりすることがあります。これにより、痛みや不快感を伴う場合も少なくありません。また、口内炎が何度もできる場合もあります。
食べ物の味を感じにくくなったり、苦味や金属味を感じたりすることもあるでしょう。この症状は、金属イオンが舌の粘膜に影響を与えることが原因です。
これらの症状は、銀歯と接触した口腔内の粘膜に金属イオンが溶け出し、アレルギー反応を引き起こすことで生じます。特に味覚異常は、食事の楽しみを損なうだけでなく、健康への影響も考えられます。
皮膚に現れる症状
金属アレルギーの症状は、口腔内だけでなく全身の皮膚にも現れることがあります。代表的な症状として、次のようなものが挙げられます。
- 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
- 湿疹やアトピー性皮膚炎
掌蹠膿疱症とは、手のひらや足の裏に膿を伴う水疱ができる疾患です。重症化すると、爪が変形したり痛みが出たりすることもあります。また、顔や体に湿疹が生じて、皮膚がかゆくなったり赤くなったりすることもあるでしょう。
これらの皮膚症状は、銀歯から溶け出した金属イオンが血液に吸収され、全身の免疫系に作用することで引き起こされるとされています。皮膚科を受診しても改善されない場合は、銀歯が関係しているかもしれません。
全身に現れる症状
金属アレルギーの症状は全身にも現れることがあり、生活の質に大きな影響を与える場合があります。具体的には、以下の症状が現れることがあります。
- 頭痛
- 肩こり
- めまい
- 立ちくらみ
特に慢性的な頭痛や肩こりが続く場合、銀歯の金属が原因の可能性があります。銀歯に含まれる金属成分が体内で溶け出し、免疫系や神経系に影響を及ぼすと、めまいや立ちくらみなどの症状が引き起こされることもあります。
これらの症状は軽度であっても、日常生活に支障をきたす場合があるため注意が必要です。
銀歯が身体に与えるその他の悪影響
銀歯が原因でお口の中や全身に金属アレルギーの症状が現れるだけでなく、そのほかにも様々な悪影響を及ぼす可能性があります。特に長期間使用することで、口腔内や全身に問題を引き起こすことが知られています。
銀歯の劣化
銀歯に使われる金属は、唾液や食べ物に含まれる成分と化学反応を起こして劣化することがあります。銀歯が徐々に劣化することで、詰め物や被せ物が変形し、天然の歯との間に隙間が生じることがあります。
銀歯と天然の歯との間に隙間ができ、そこから虫歯菌が侵入すると、虫歯になるリスクが高まります。土台となる天然の歯が虫歯になると、銀歯を外して再治療が必要になるでしょう。
歯ぐきの黒ずみ(メタルタトゥー)
銀歯に含まれる金属イオンが唾液に溶け出し、周囲の歯ぐきに蓄積することで、歯ぐきが黒く変色することがあります。この現象は、メタルタトゥーと呼ばれ、見た目にも大きな影響を与えるため、美観を損なう原因となります。
ガルバニー電流の発生
口腔内に複数の金属が存在すると、唾液が電解質の役割を果たし、電位差から微弱な電流(ガルバニー電流)が発生することがあります。この電流が神経を刺激し、頭痛や肩こり、不眠、味覚障害などの全身症状を引き起こすケースも報告されています。
銀歯が原因の金属アレルギーの対処法
銀歯が原因で金属アレルギーの症状が現れている場合、早期に対処することが大切です。金属アレルギーは慢性的な問題となることが多く、放置すると症状が悪化する恐れがあります。ここでは、銀歯が原因で金属アレルギーの症状が現れたときの対処法について解説します。
金属アレルギーの原因を特定する
まずは、金属アレルギーが疑われる場合に、その原因を特定する必要があります。銀歯が本当にアレルギーの要因となっているかどうかは、歯科医師や皮膚科医が診断します。
一般的には、パッチテストと呼ばれる検査を行い、特定の金属に対するアレルギー反応を調べます。この検査を通じて、問題のある金属を特定し、それに基づいて治療方針を決定します。
銀歯の除去と素材の変更
銀歯が原因で金属アレルギーの症状が現れている場合は、銀歯を除去するケースもあります。その際、金属を使用しない素材へ交換することで、症状の軽減や再発の防止が期待できます。以下は、金属を使用しない代表的な素材です。
オールセラミック
オールセラミックとは、セラミックだけで作られた素材です。天然歯に近い色合いで審美性が高く、金属を一切含まないため、アレルギーリスクがありません。
ジルコニア
ジルコニアとは、人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度が高い素材です。耐久性と審美性を兼ね備えていることから、多くの方に選ばれています。ジルコニアも金属を含まないため、金属アレルギーの症状が現れる心配はありません。
アフターケアと経過観察
銀歯を除去して金属を使用しない素材に交換したあとも、継続的な経過観察が必要です。アレルギー症状が改善されない場合や、新たな不調が生じた場合には再度医療機関を受診してください。
症状が重い場合は、薬物治療が行われることもあります。アレルギー反応を抑える薬が処方されることがありますので、医師の指示に従って適切に服用しましょう。
まとめ
銀歯は、歯科治療で広く使われていますが、長期間使用すると金属アレルギーの症状が現れることがあります。アレルギー症状は、口腔内だけでなく全身に現れることもあり、健康を損なうリスクがあります。
金属アレルギーの症状が現れた場合は、歯科医師や皮膚科医に相談し、適切な検査や治療を受けることが大切です。また、オールセラミックやジルコニアといった金属を含まない素材に交換することも、アレルギー対策の一つです。
ご自身の健康を守るために、銀歯や治療素材の選択について積極的に情報を収集し、信頼できる歯科医院で相談しましょう。
メタルフリーの治療を検討されている方は、東京都墨田区「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
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